ザー?

日本では病院独自の隠語のようなものがあります。
たとえば患者さんや家族への説明のことをムンテラをいいます。
これは
Mund = 口 (ドイツ語)
Therapy = 治療 (英語)
で口で治療する、つまり病状を説明する、といった意味に使われます。

くも膜下出血はどうでしょうか?
これは長年、「ザー」といわれてきました。
なぜ「ザー」なのでしょうか?

くも膜下出血のことを英語で
Subarachnoid hemorrhage
といいます。
Sub (下) arachoid(くも膜) hemorrhage(出血)
なのですが、
略してSAH
エスエーエッチと発音するのが正しいのですが、日本ではなぜかこれをドイツ語読みして「ザー」といいます。

救急室で「今からザーが来ます」といっていたら、それは雨が降るとかいうことではなくて、「くも膜下出血の患者さんが来る」という意味なのです。

     

でもこれは正しくないので、研修医の先生や学生さんには使わないようにと教えています。
地域限定の言葉もあります。
また紹介しますね。

コメント一覧

  1. H.Y. より:

    Unknown
    どうして今の時代にドイツ語なのですか?ザーなんて聞いても医療関係者でなければ”えっ?”と思ってしまいます。今の時代やはり英語だと思うのですが…子供の頃お医者さんはカルテをドイツ語で書いていると聞いた事があります。患者に知られたくない内容が書いてあるからだとか…その名残でしょうか?情報公開が叫ばれている今の時代にはそぐわない考え方ですよね。ところで先生達はドイツ語が分かるのですか?

  2. kuon より:

    Unknown
    脳外科新人です。
    「ザー」の意味がやっと分かりましたw
    日本語でおkw