日本脳神経外科コングレス


5月6日から本日まで横浜で日本脳神経外科コングレスが開催されました。
今回は岩手医科大学の小笠原邦昭教授が会長をされました。周知の通り3月11日の大震災で、岩手県は大きな被害を受けています。本会の開催に関する先生のコメントが本学会のホームページに記されていますが、震災からわずか10日でのご判断であり、今読み返しても先生の並々ならぬご決意が伺われます。
http://www.jcns2011.jp/message.html

さて本学会は他の学会と決定的に違うところがあります。それは本会が脳神経外科医の生涯教育を目的としていることです。このため通常の学会のような一般の演題発表はなく、すべて教育講演の形となっています。会場も基本的に一会場のみです。私は今回も全ての演題を聞きましたが、この会で発表される先生方はそれぞれの領域の若手のトップランナーであることが多く、発表に大変熱意がこもっていて本当に勉強になりました。

また今回の主題は「脳神経外科医のProfessional SpiritとResearch Mind」。つまり「脳神経外科医としてのプロ意識と研究にかける情熱」ということでしょうか。これが小笠原先生が理想とされる脳神経外科医の姿なのだと思いますし、私たちが目指すところも同じです。今回は全てのセッションがこのキーワードのもとに構成されており、深く感銘を受けました。私の拙い発表にも多くのご質問やコメントを頂き、襟を正す思いでした。

震災で自粛ムードだったころから考えると、最近は「復興」に向けて日本全体が動き出していると実感します。本会の開催は丁度そのタイミングと合いましたが、決定当時は開催に批判もあったようです。
ただ今回の学会の内容はその批判を一蹴するほど素晴らしいものでした。本会を開催された小笠原会長、岩手医大の先生方、そして開催に尽力された全ての方々に心から御礼申し上げたいと思います。

コメント一覧

  1. K より:

    すばらしいですね
    震災のニュースばかりだったテレビもずいぶん変わりました。私もあんまり自粛ばかりでなくていいのだと思います。復興に向けて頑張りましょう!