日本脳神経外科コングレス

日本脳神経外科コングレス


本日から日本脳神経外科コングレスが開催されます。
会長は九州大学の飯原弘二先生です。
私は国立循環器病センター在籍中にご指導頂いたことがあります。
飯原先生が目指されるのはアカデミックニューロサージャン。つまり科学的視点を持つ脳神経外科医です。
そして今回のテーマは「脳神経外科の可視化」。
見えないものを見えるようにすること、これは全てのフィールドに適応可能な概念で、興味深いと思います。とても楽しみです。
ところで、このコングレスを2016年に私が会長として開催させて頂くことになりました。
非常に大きな学会ですので今から緊張していますが、今後2年間、皆さんの力をお借りしながらじっくりと準備して行きたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

コメント一覧

  1. はまゆう より:

    CSCの偉力で、学会の成功を!

    吉村先生のブログ「脳卒中をやっつけろ!」では、脳神経外科の諸学会についても
    折に触れて紹介してくださるので、素人の私なども、学会の動向の一端(の一端)が
    わかったような錯覚に陥っています。

    以下のような記事を、
    官庁通信社の小冊子「文教速報」(平成26年5月30日(金曜日)第8010号)に
    見つけましたので、ブログ愛読者の方々とその情報を分かち合わせていただきたく、
    ここに全文を引用いたします。

    本来は、専門家による学会の成果を、素人が理解するのは困難だと思いますが、
    僭越の段、どうぞご容赦くださいませ。

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     「脳卒中、CSCの治療で死亡率低下 九大教授らが解明、後遺症減少も期待」

     年間27万人が発症する脳卒中。血管内治療など高度な治療を24時間行える包括的
    脳卒中センター(CSC)としての機能が高い施設では、脳卒中の死亡率が26%低下
    することを、九州大学大学院医学研究院教授らの研究チームが明らかにした。

     今回、CSCの重要性を浮き彫りにしたのは、九大大学院医学研究院脳神経外科学
    分野の飯原弘二教授と国立循環器病研究センター予防医学・疾学情報部の西村邦宏
    室長らの研究チーム。研究成果は、米国科学雑誌にオンライン掲載された。

     超高齢社会を迎え、地域医療が疲弊しつつあるわが国で、年々増加する救急要請
    への対応は喫緊の課題。わが国では年間27万人が新規に脳卒中を発生し、年間
    約12万人が脳卒中後に死亡する。緊急性の高い脳卒中治療については、医療機関の
    集約化、広域化と医療機関同士の連携強化は避けて通れない。欧米では、脳卒中の
    治療施設を一次脳卒中センターと包括的脳卒中センターに分類し、血管内治療などの
    高度な治療を24時間行える包括的脳卒中センターの役割が注目されている。

     飯原教授と西村室長らの研究チームは、日本脳神経外科学会、日本神経学会、
    日本脳卒中学会に所属する教育訓練施設を対象に、米国脳卒中学会が推奨する
    CSCの要件の充足率に関するアンケート調査を実施。回答した749の施設に関して、
    CSCの要件を充足率点数化したCSCスコアを作成した。

     脳卒中に関しては、CSCが上昇するにつれ死亡率は有意に低下し、上位五分の一の
    施設では、下位施設に比べて26%の死亡率の低下がみられた。同様の傾向は、後遺
    症害の減少についても明らかとなった。

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    この度の「日本脳神経外科コングレス」会長=九州大学の飯原弘二先生が
    「目指されるのはアカデミックニューロサージャン。つまり科学的視点を持つ
    脳神経外科医です。そして今回のテーマは「脳神経外科の可視化」」と
    吉村先生がご紹介くださっていたため、上記の記事はぜひブログ愛読者の皆様にも、
    お知らせしておきたいと考えた次第です。

                     *

    こんなに大勢の人々が脳卒中に苦しんでいるわけですから、専門家の集合体である
    学会の成果が、今後、より一層、一般人にも開かれてゆくことになりますね。

    吉村先生ご自身が、再来年2016年開催の「日本脳神経外科コングレス」会長を
    お務めになられるとのこと。

    「日本脳神経外科コングレス」という、素晴らしい成果が挙げられる全国大会!
    大勢の患者さんの診療、諸課題を抱えての研究の日々において、開催に向けての
    ご準備は、どんなに大変なことでしょう。

    学会が開催される阪神地域の先生方をはじめ、全国の脳神経外科の先生方の叡智と
    <CSCの偉力>が遺憾なく発揮され、学会の成功が導かれますように。

    先生方の日々のご精進による多大のご成果によって、
    脳卒中に苦しむおひとりおひとりの患者さんに、<吉報>がもたらされますよう、
    心よりの感謝とエールをお送りします。