前回、脂質異常症に対する薬についてざっと紹介しました。
さてその中で現在最も注目されているのは「スタチン」です。
スタチンは、悪玉コレステロールを下げる効果が最も高いことが使用率が高い最大の理由ですが、最近は動脈硬化作用が注目されているのです。
どういうことかというと、例えば頚動脈や冠動脈が動脈硬化で狭くなっている人がスタチンを内服すると、徐々に細い部分が太くなってきた(!)という報告が相次いているのです。
数年前、そういった報告が出た時には、正直「本当かな?」とちょっと疑いました。そこで自分自身で確認してみようと思いました。
そこで、頚動脈エコーで細い部分の検査を行っておいて強力なスタチンであるリピトールを飲んでもらう人と飲まない人にランダムに振り分けて、半年間エコーでチェックを行いました。
その結果、わずか半年で頚動脈の動脈硬化が明らかに良くなっていたのです。具体的にはどろどろとした不安定な成分が、安定した成分に変わったのです。
ですからコレステロールの高い方は、まずこのスタチンという薬、特に、その中でも強力とされるリピトール、リバロ、クレストールなどの内服をお勧めしたいと思います。
確かに
リバロ、飲み続けていますよ。
ただ、この薬の副作用で、おならがよく出てしまうね。
変更はできるのですか?
私はコレステロールが高く、リピトールを飲んでましたが、今はベザトールを飲んでおります。
コレステロール高で、動脈硬化についても時々考えていて、先生が紹介されているお薬に変えることは可能でしょうか?