Val d’sere(バルディゼール)巡礼

Val d’sere(バルディゼール)巡礼


脳血管内治療の最も先進的な情報を得られる学会と言われるABC-Win seminarに初めて参加しました。
なぜ、これまで参加しなかったか?
会場があまりにも遠いのです。
フランスのローヌアルプ地方にあるVal d’Isere(バルディゼール)というウィンターリゾートで開催されるため、参加に一週間近くが費やされるのです。
しかも1月ということでさまざまな行事とぶつかり、これまでは参加を見合わせてきました。

しかし、今年は日本脳神経外科コングレスと日本脳神経血管内治療学会を開催するため、最新情報を得るために参加しました。フランクフルトで飛行機を乗り換え、ジュネーブに到着し、そこからバスでなんと4時間近くかかりました。
到着すると、景色は左上の写真に示すようなところです…。
本当にこんなところでまともな学会が開催されるのかと思ってしまいましたが、期待は良い方に裏切られました。見たこともないような新しい治療器具が臨床応用された結果が続々と報告されるのです。また、それぞれの演題について、世界のトップランナーが極めて熱いディスカッションを行います。確かに、これなら丸一日以上かけて参加する価値があるかもしれません。
ただし時に先進的すぎて、「このデバイスは日本では何年後に使えるようになるのかなあ」という気持ちになったりもします。日本もかなりデバイスラグがなくなってきたと思っていましたが、その大きな差を改めて実感しました。
また症例数の差も大きい。世界のトップレベルの人たちの発表ですから当たり前ですが、日本とは比べものにならないぐらいの経験数に圧倒されました。

今回学んだことはとても大きく、すぐに普段の臨床に還元できるものばかりではありませんが、本年の学会開催にはとても良い道しるべをもらったと思います。
皆さん、期待して下さい!

コメント一覧

  1. MRK より:

    雪深い‥
    見たこともないような治療器具…、期待します。
    3つも動脈瘤がある私、とにかく頭を切りたくない私は、どんどん進化してほしいと思っている血管内治療の世界。
    吉村先生には、期待しすぎてしまいます。

    それにしても、冬のヨーロッパ…、寒そうです。
    明日の朝、先週に引き続きまた朝に?雪の予報が…
    わずか5センチの雪で、あれほどまでの渋滞が…