隠れ不整脈を検出する!


脳梗塞の原因となる不整脈があります。
その名は、「発作性心房細動」。脳梗塞を起こしやすい不整脈です。

「発作性」というだけあって、普段は全く正常で、突然不整脈が出るのが特徴です。いわゆる隠れ不整脈です。
このため、脳梗塞を起こした患者さんは、長時間の心電図検査が必要です。発作中に心電図をとらないと、診断できないからです。
そこで患者さんは胸の前に弁当箱ぐらいの大きさの心電図の機械をぶら下げて、2日間ぐらい過ごします。これが「ホルター心電図」というものです。
しかしそれでも不整脈の検出率は低い。1−2日では限界があるのです。もっと長時間、検査を続ければ不整脈の検出率が上がるはずです。
そのために開発されたのが、植込み型心臓モニタです(写真)。
http://www.innervision.co.jp/products/release/20161006

一旦皮下に埋め込めば、なんと3年間、持続的な心電図モニタリングが可能なのです。すごいですね。
この新型機種は、わずか5センチ未満ながら、記録した不整脈を自動送信する機能が付いています。
日本でも保険適応になった新しい不整脈検出装置。
より多くの患者さんが適切な治療が受けられる可能性が秘められています。

コメント一覧

  1. IJ より:

    すげえ!
    そんなものが世の中にあるなんて全く知りませんでした。医学の進歩ってほんとにすごいですね。
    自分の業界とは大違い…
    でも不整脈が治らなければ予防が出来ない?
    今は薬を飲めば治るんですかね。

  2. かなこ より:

    埋め込み?
    埋め込むとは?
    どこに入れるのでしょう?
    疑問に思ったのは私だけ?

  3. 吉村 より:

    IJさんへ
    不整脈が見つかれば、血液をさらさらにする薬のうち、抗凝固薬が適応になります。また不整脈自体も最近ではカテーテル治療で治せるようになってきたのですよ!

  4. 吉村 より:

    かなこさんへ
    埋め込みは、前胸部の皮膚の下です。
    1−2センチの傷が付きますし、一定期間、異物を入れることになりますが、不整脈が見つかるか見つからないかで、薬が違ってきますのでとても大切なのです。
    コメントありがとうございました。