お雑煮や焼き餅はお正月の楽しみの一つ。しかし、その落とし穴に注意!

このところ、お餅を喉に詰まらせたという痛ましいニュースが後を絶ちません。しかし、お餅の恐さは「窒息」だけではありません。実は、高血圧や腸閉塞を起こすこともあるのです。

「お餅は大好きだし、柔らかいから消化がよくて、体に優しいと思ってたよ」と外来でお聞きします。しかし、ご高齢の方においては体内で想像以上のトラブルを引き起こす「厄介な塊」になりかねません。

お餅を食べるときは「喉・腸・血管」の3カ所への警戒が必要です。

まず「窒息」。餅は粘り気があり、喉に張り付く「強力な接着剤」にもなります。気道を塞げば数分で脳に深刻なダメージを与えます。

次に「腸閉塞(ちょうへいそく)」。 硬いお餅をよく噛まずに飲み込むと、腸内でもなかなか分解されず、塊のまま小腸へ流れ込みます。これが狭い場所でひっかかり、腸を詰まらせてしまうことがあるのです。激痛を伴い、最悪の場合は手術が必要になることもあります。「硬いお餅も汁物と飲み込んでしまえば大丈夫」という考えは危険です。

そして、意外と見落としがちなのが「血圧」です。お雑煮や醤油たっぷりの磯辺焼きに含まれる塩分は「血圧爆弾」になりかねません。例えるなら、冬は寒いのでそもそも血圧が上がりやすい。そこに高濃度の塩分が加われば、さらに血圧が上昇し、脳卒中のリスクが上がります。


ではどうすればいいか?

今日からできる対策は2つです。

  1. 「餅は小さく(1センチ角など)に切り、温かい汁物一緒にしっかり噛むこと」 。少量のお餅を温かい汁物と一緒に噛んで柔らかくすることで、喉の通過をスムーズにするだけでなく、唾液としっかり混ぜることで、腸での消化も助けます。
  2. 「量をほどほどにする」 お雑煮や焼き餅なども、大量に食べれば塩分が多くなってしまいます。若い時のように大量に食べず、ほどほどの量にすることでリスクを劇的に減らすことができます。

私からの一言

正月にお餅を食べることは日本の伝統的な楽しみですが、一歩間違うと喉、腸、脳卒中などの危険が及びます。少量を、いろんな味で、ゆっくりと楽しみましょう。

【独り言】 実は私もお餅が大好物。でも最近は、健康を考えてお雑煮にはお餅は一つ。出汁をきかせて塩分控えめにしてもらっていますよ!