
昨日は花火を見に行きました。
岐阜は長良川沿いで花火をするんですよ。
すぐ近くに金華山があるので、花火の音が反響して、とてもいい雰囲気なんですよ。
毎年は7月末から8月のはじめにあるんですが、今回は雨で流れて昨日になり、見に行くことができました。
皆さんも、花火見に行きましたか?
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昨日は花火を見に行きました。
岐阜は長良川沿いで花火をするんですよ。
すぐ近くに金華山があるので、花火の音が反響して、とてもいい雰囲気なんですよ。
毎年は7月末から8月のはじめにあるんですが、今回は雨で流れて昨日になり、見に行くことができました。
皆さんも、花火見に行きましたか?
愛読者の方限定版 「花火小説」
吉村先生が満喫なさった花火は、岐阜新聞主催の「第64回全国花火大会」。
一晩に約3万発が打ち上げられる、スケールの大きな花火大会で、いつもは8月第1土曜日に開催されます。
新聞発表によると、観客数は岐阜市の人口に相当する約40万人とのこと。
個人的なお話で恐縮ですが、20年以上も前、初めて岐阜に来て感動した夏の風物詩のひとつが、この花火大会でした。
先立つ7月最終土曜日には、中日新聞主催の「全国選抜長良川中日花火大会」もあるんですよ。
2週続けての壮大な花火大会は、岐阜長良川の夏行事の圧巻!と言っても過言ではないでしょう。
今年、私自身は、職場の窓から小さく見える花火を垣間見ただけでしたが、ずいぶん感慨深いものがありました。
今回の花火大会が、雨天のため「月遅れぼん送り火」の日(8月16日)に延期されたためだったのかも知れません……。
僭越ではありますが、吉村先生の「花火」の連想から、美しい小説の一編をご紹介します。
★中河与一『天の夕顔』(新潮文庫)
今から71年前、昭和13(1938)年の発表で、作者は川端康成や横光利一らとともに<新感覚派>として知られた作家ですが、残念ながら現在ではあまり読まれていないようです。
でも、花火の映像と象徴性が本当に美しい!
吉村先生ブログ愛読者の方限定で、ご紹介させていただきます。
23年間お互いに相手を想いながら、結ばれることをつねに止まらなければならなかった、主人公「わたくし」と7歳年上の人妻「あの人」のプラトニックな恋愛物語。
愛する「あの人」に病気のため先立たれた「わたくし」は、その哀しみのなかで<たった一つ、天の国にいるあの人に、消息する方法>を思いつきます。
花火師を雇い、<あの人がかつて摘んだ夕顔の花を、青く暗い夜空に向かって華やかな花火>として打ち上げ、<それが消えた時、わたくしは天にいるあの人がそれを摘みとったのだ>と考えるのです。
このエピローグから想い起こされるのは、
夕顔の花になぞらえられた花火の映像の優美さ、
轟音とともに発信された愛する人への主人公の想いの壮絶さ、
そして死者との交信という、花火を打ち上げる行為の持っている意味の鮮烈さ。
天の人(亡くなった人)に此岸(この世)から花(愛情のメッセージ)を送る、そしてそのすがた(映像)が天(夜空)に消えるということは、相手がそれを受け取ったことを意味する、という美しい象徴性。
――この夏、私は花火師さんのお蔭で、母に花を送ることができました。
もう1ヶ月くらいは、全国で花火大会が続くようですね。
皆さんも、ご自身にとってのかけがえのない天の人々に、夏の夜空に咲く華麗な花の数々を、どうぞ送って差し上げてください。
「あなたのことを忘れません」という、切なる想いとともに。