英語での講演


 ISC 2012に来ています。
 全国の脳卒中治療施設のデータを登録するRESCUE-Japanのデータを投稿したところ、口頭発表(oral presentation)に選ばれました。この学会の口頭発表は1割前後しか通らないそうなので大変名誉なことです。もちろん今回はRESCUE-Japanに参加された皆さんの貴重なデータを集めた全国多施設共同研究ですから採用されたのです。責任重大ですので、気合いを入れて発表したいと思います。
 さて、海外での発表にはやはり英語が大事です。
 英語といえば、このブログでNHKラジオ講座の「実践ビジネス英語」を聞いていることをお知らせしました。かなりレベルの高い講座ですが、現在も聞き続けています。そのためか、聞き取り(listening)が良くなったと感じます。もともと聞き取りを強化するためにこの講座を聞き始めたので、普段の努力が報われつつあるのをうれしく思います。毎日だと自分の進歩になかなか気づきませんが、ふとした時に実感するものです。語学の上達は本当に「継続は力なり」だと再認識しました。
 とはいえ、昨日University of Washingtonで講演をしましたが、なんと1時間のたった一人の講演会でした。日本では毎週のように講演を行っていますが、英語というだけでやはりストレスを感じます。聴衆も基礎研究をメインにする方から血管の治療に詳しい方までおられるということでしたのでなおさらです。しかし今回は、Visiting Professor(客員教授)という称号を頂いたので、頑張らないといけなかったのです。講演自体は問題なく出来ましたが、やはり聞き取りにくい英語で難しいことを質問された方がいました。今回は座長の先生もコメントしてくださっていい感じで終えることが出来ましたが、「質疑応答」は国際的な発表につきものの緊張の瞬間です。皆さんも経験ありますか?
 私はレジデントの頃、相手の質問が聞き取れず、真っ白になったことがありました。そのトラウマがきっかけで英語を勉強しているようなものです。
 明日は無事終わるといいのですが…。

コメント一覧

  1. はまゆう より:

    OCTによる臨床研究・応用のますますのご発展を!

    吉村先生、

    国際脳卒中会議(International Stroke Conference)に先立っての
    University of Washingtonでのご講演、どうもお疲れさまでした。

    1時間に及ぶ英語でのご講演とうかがい、ドキドキの緊張感を共有させて
    いただいたような思いです。

    お写真のポスターによれば、ご講演は「OCT」に関わる内容――
    <金環日食>のような映像を想起させていただきました。

    「OCT」(2010年4月25日)、
    「頸動脈へのOCT応用がJACC Imagingに掲載されました」(2011年4月19日)、
    「OCTの論文がAJNRにアクセプトされました」(2011年5月3日)などで
    ご紹介いただいていたご研究成果に関わるご講演だったのですね。

    「血管の中から光ファイバーで観察する方法」、「近赤外線を使って観察」し、
    「これまで行われて来た血管内超音波という方法の20倍精度が高い方法」を、
    頸動脈狭窄症に応用なさった先生方のご研究成果は、
    既に欧米の医学雑誌に掲載されていたとのことですから、
    University of Washington の先生方も、きっと多大のご関心をもって
    聴講なさったにちがいありません。

    ご講演の成功をお祝いさせていただくとともに、
    診療科の枠組みを越えての日頃のご精進に、心よりの敬意を表します。

    2011年5月3日の記事には、
    心臓領域で盛んに実施されている「OCT」が、頸動脈への応用に関しては、
    「保険未承認という状況のため、倫理委員会での承認後、病院からの研究費で
    行っています。」
    と記されていました。

    その後の研究環境は、いかがなのでしょうか.

    先生方の素晴らしいご研究成果に対応するかたちで、研究環境が改善されますよう
    お祈りし、
    以前の「コメント」を繰り返させていただきたく思います。

    「OCTを活用しての臨床研究のご発展、治療への応用が、今後ますます
    進展なさいますように。
    そして、不安や絶望に襲われている多くの人々に、希望の光輝を与えて
    くださいますように――。」