2013年にホノルルでのInternational Stroke Conferenceで発表された3つのランダム化試験では血管内治療の有効性が否定されました。参会してショックを受け、ホノルルショックと名付けました。
一方、今回のNashvilleでは3つのランダム化試験で血管内治療の有効性が示されました。興奮冷めやらぬ状態で考え、脳梗塞に対する血管内治療の普及を期待して「ナッシュビル・ホープ」と呼びたいと思います。このキャッチフレーズで情報の拡散に努めていこうと思います。
In 2013, 3 randomized controlled trials failed to show the efficacy of endovascular treatment for acute stroke in Honolulu, so I named this as ‘Honolulu shock’.
Interestingly, 3 randomized controlled trials showed its efficacy this time.
So, I’d like to call this as ‘Nashville Hope’ in expectation of the spread of endovascular treatment!
I’ll try for diffusion of this information by this catch phrase.
血管内治療の「希望」の未来
吉村先生がご出席になったアメリカ合衆国ナッシュビルでの
「International stroke conference 2015」で、
★「脳梗塞に対する血管内治療の有効性が確認されました!」(2015年2月13日)
「脳梗塞の血管内治療に関する3つのランダム化比較試験(ESCAPE, EXTEND IA,
SWIFT PRIME)の結果が報告され、いずれも血管内治療が有意に予後を改善する
ことが示されました。」
との<吉報>を受けて、
血管内治療に従事なさっていらっしゃる先生方はじめ医療関係者の方々、
血管内治療を切望なさっていらっしゃる患者さんとご家族の皆さん、
世界各国各地の多くの方々が、歓喜に包まれていらっしゃるにちがいありません。
遅ればせながら、血管内治療の有効性と目覚ましい進展の証明というご快挙に、
心よりお祝い申し上げます。
続く ★「Honolulu Shock, and Nashville Hope !」(2015年2月14日)では、
「興奮冷めやらぬ状態で考え、脳梗塞に対する血管内治療の普及を期待して
『ナッシュビル・ホープ』と呼びたいと思います。このキャッチフレーズで
情報の拡散に努めていこうと思います。」
との吉村先生のお言葉「ナッシュビル・ホープ」のもと、この<奇跡の治療>が
普及することよって、おひとりでも多くの患者さんが救済されることを、
心よりお祈りしています。
*
★「脳神経外科速報の対談」(2015年1月29日)でご紹介のあった、
『脳神経外科速報』Vol.25(2015年2月)掲載の宮地 茂 先生とのご対談記事で、
吉村先生が語っていらっしゃったように、
「血管内に携わっている人の数だけ見れば、たぶん世界一。技術も研究も十分成熟
していると思いますので、そろそろ世界に発信する時代が来ていると思いますね。」
ますます脚光を浴び、一層の進化が期待されている血管内治療――
今度は、いよいよ、日本からの「発信」となりますね。
「本日RESCUE-Japan RCTの症例登録はストップしました。今後はRegistryの方で
データを蓄積し、参加施設の先生方と日本の成績を発信していきたいと思います。
有効性の確認をきっかけに全国でこの治療を行うための動きが始まり、一人でも
多くの方が血管内治療を受けられるようになることを期待したいと思います。」
血管内治療に従事なさっていらっしゃる、
吉村先生はじめ多くの先生方の連携協力によって、
<ジャパン・ミラクル>が、見事、示され、
血管内治療のさらなる進展の原動力となりますよう、心よりのエールをお送りします。
生きて在り、「希望」を持つことができる幸福に、しみじみと感謝しつつ――