ISC2022発表とNew England Journal of Medicine掲載のお知らせ


本日朝に学会発表が終わりました。
発表後、国内外の先生方から多くのご連絡をいただきました。
今回のランダム化比較試験の結果を一言でまとめれば、「脳梗塞が大きい状態でも血管内治療が有効」ということです。
日本から世界に向けてこのように重要な研究結果を発表できて感無量です。
ご指導、ご協力いただいた皆様に心から御礼申し上げます。
特に共同主任研究者の坂井信幸先生と山上 宏先生には研究に関するアドバイスを、森本 剛先生には研究の計画と解析、及び論文化を、さらに各委員の先生方にも本当に大きなご指導をいただきました。
また、何よりもコロナ禍で脳梗塞患者さんに救急対応をしながら登録するこの研究に、実際にご尽力いただいた参加施設の先生方、当科のスタッフたちに心より感謝いたします。
なお、この研究結果はNew England Journal of Medicineに同時出版されました。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2118191
この研究結果をもとに一人でも多くの脳梗塞患者さんが血管内治療を受け、良くなられることを期待しています。

コメント一覧

  1. はまゆう より:

    祝、決定版! 虹色の光、RESCUE-Japan
    この度の学会発表の記事を拝見し、吉村先生はじめ全国の先生方、ご関係の
    皆さまのご偉業に、深く感銘を受けました。

    激務である日々の医療活動に加え、「脳梗塞が大きい状態でも血管内治療が有効」
    であることを証明なさるのに、どれだけ多くの困難やご苦労がおありになった
    ことでしょう。
    改めて、お一人おひとりのご尽力に、心よりの敬意を表します。

    私は、家族として可及的速やかに対応することができなかったために、
    母を心原性脳塞栓症で亡くしましたことから、当時、脳梗塞の治療について、
    「脳卒中をやっつけろ!」から多々学ばせていただいておりました。

    主任研究者のおひとりでいらっしゃる吉村先生が、「RESCUE-Japan 登録開始」
    (2010年7月2日)から1年後に、「日本脳卒中の外科学会」で「中間報告」を
    なさいました記事「RESCUE-Japan Registry 中間報告」(2011年8月1日)も、
    印象深く記憶しています。

    僭越ながら、当時の記事に次のようなコメントをお送りしました。

       日々お忙しい診療活動のなか、おひとりおひとりの先生方、ご参加の
      各機関チームの皆様が、力を結集してご研究に臨んでいらっしゃる
      ごようすが彷彿とし、大きな感銘を受けています。
      まさに「脳卒中をやっつけろ!」という先生方の心意気!
      ――脳梗塞という病気に恐れおののく私たちには、頼もしい限りです。

      「なでしこジャパン」に負けない「RESCUE-Japan」<隊員>の先生方に、
      心よりのエールをお送りします。
      「なでしこ」と同様、合言葉はきっと・・・
      どんな困難な治療も「あきらめない!」ですね。

       ポスターにデザインされた虹色の光――希望の光が、象徴しているようです。
      全国津々浦々に、そして世界の至る所に、先生方のご研究成果が発信され、
      活かされ、ひとりでも多くの命が<RESCUE>されますようお祈りしています。
      <RESCUE-Japan 隊員> おひとりおひとりのご健康を心より願って!

    この度、日本から世界に向けて発信なさったご偉業!
    脳梗塞に見舞われたお一人お一人の患者さんが、それぞれに最適な治療を受ける
    ことができますよう、
    そして、いまだに収束が見通せないコロナ禍にあって、日々かけがえのない命を
    守ってくださっている医療従事者の皆さまのご健康を、いつの日も、心より
    お祈りしています。

  2. 吉村紳一 より:

    はまゆうさんへ
    大変ご無沙汰しております。メッセージ有難うございました。コロナ禍での研究は大変でしたが、全国の仲間が頑張ってくれました。日本から世界初のエビデンスを出せたこともそうですが、何よりこの研究結果が多くの患者さんの治療につながる可能性があることが嬉しいです。一人でも多くの患者さんを救えるよう今後も頑張っていきたいと思います。はまゆうさんもお元気で!