くも膜下出血ークリッピング術 その5 クリッピング


シルビウス裂がきれいに開放され、脳動脈瘤がはくりされたら血管をよく観察します。
動脈瘤が見えると、そこに処置を加えたくなりますが、ぐっと我慢して、動脈瘤よりも心臓側(近位側)をはくりします。
これさえできれば、大事故はありません。
動脈瘤が破裂しても血流をコントロールする事が出来るからです。
その後、動脈瘤の根元(ネック)をはくりします。

さてクリップには2種類ある事を知っていますか?
1つは動脈瘤を処置する為のクリップで、永久にかけておくので、パーマネントクリップ(permanent clip)
もう1つは動脈瘤ではなく血管の遮断に使う一時的なクリップで、テンポラリークリップ(temporary clip)
といいます。

通常は動脈瘤よりも心臓側の血管にテンポラリークリップをかけて血流を止めてから、パーマネントクリップを動脈瘤のネックにかけます。そしてテンポラリークリップをはずすのです。
こうすれば動脈瘤が破裂しても、大出血しないため視野がさえぎられずに治療が出来ます。
安全第一ですからね。

普通のサイズの動脈瘤はこのように治療されます。
イメージがホームページにあるので見てくださいね。
http://www.e-oishasan.net/doctors_site/yoshimura/treat02.html

コメント一覧

  1. かとう より:

    質問です。
    質問してもよろしいでしょうか?
    ご迷惑でしたら削除をお願いします。

    質問:クリップをかけたあとの動脈瘤や血管は   年月を経てどのように変化するのです    か?