前回の利尿剤の件で、どういう人が減塩が有効かについて質問を受けました。
たしかに我々日本人は1日平均12g以上と、かなり塩分を多めをとっているという統計があります。
しかし皆が減塩で血圧が下がるわけではないのです。
高血圧の3~4割の方は食塩のとりすぎで血圧が上昇し、減塩で血圧が低下する「食塩感受性高血圧」で、残りの6~7割は食塩を減らしても血圧変化の少ない「食塩非感受性高血圧」とされています。
この体質は遺伝するとされており、遺伝子多型も報告されています。
「食塩感受性高血圧」の方は夜間高血圧や心臓肥大、腎臓障害が起きやすく、心臓や血管系の病気の発生率が食塩非感受性高血圧の2倍あると報告されています。
以下に該当する方は「食塩感受性高血圧」の可能性が高いと言われています。
1)減塩で血圧が低下した、または塩分を多くとった時に血圧が上昇した
2)夜間高血圧がある
3)蛋白尿がある
4)利尿剤が著効した
5)ご高齢の方、糖尿病や肥満のある方、腎機能障害がある方
参考になさってください。
知りませんでした
これまで塩分を徹底的に控えてきましたが、いつも外来で血圧が高いと主治医の先生にしかられてきました。これからも続けるつもりではいますが、先生の今回のご説明で少し分かった気がします。ご解説ありがとうございました。
そうなんですか?
私はそんな説明ははじめて聞きました。今度診察の時に聞いてみます。ためになるお話ありがとうございました。
素朴な疑問
お茶などで、利尿作用の高いものを飲んでも利尿薬を飲んだような効果があるのですか?
母が便秘予防に飲んでいるブレンド茶に、びっくりする様な利尿効果があるらしいのですが…。
お茶と高血圧
確かにご指摘の通り、お茶で血圧が下がると言われていますね。とくに最近では血圧が下がるお茶というものがあって、胡麻麦茶、ゴマペプ茶、玉ねぎ茶、そば茶、黒豆茶、ゴーヤー茶、杜仲茶、ドクダミ茶、イチョウ茶葉などが効果があるそうですよ。ただしお茶を飲んでも十分に下がらない場合には、かかりつけの先生にきっちりと管理してもらってくださいね。
Unknown
ご回答ありがとうございます。
利尿作用と血圧に関連があるのは全く知りませんでした。
血圧の下がるお茶の原理はそこにあったわけですね。
ちょっと賢くなった気がします。
今日は朝っぱらから、通勤ラッシュの地下鉄の中に20分も閉じ込められてしまいました。
サラリーマンは辛いと思いました。
先生は相変わらず、お忙しいようで
ご自愛なさってください。