Mt. Fuji workshop


昨日、今日の二日間、大阪でMt. Fuji workshopが開催されました。
本会は、京都大学の宮本 享教授により「妊娠分娩と脳卒中」というテーマで開催されました。これまで妊娠と脳卒中にフォーカスを絞った会はなく、かなり思い切った企画だと感じました。
このため、今回は脳外科と産婦人科の合同開催の様で、自分たちが知らなかった妊娠に関する知識がたくさん学べました。
私の担当は「硬膜動静脈瘻・脳静脈血栓症」で、発表のため多くの論文を読んだり、過去の症例を検索して準備しました。そのおかげでずいぶん詳しくなりました。
本日最終のパネルディスカッションでは2006年に起きた妊産婦の受け入れ拒否事件(町立大淀病院事件)を発端とした奈良県の診療体制の見直し、さらには全国調査に関する報告もあり、とてもメッセージ性が強く、かつエキサイティングな企画でした。
この素晴らしい会を開催された宮本 享教授をはじめ、関係者の方に心より御礼申し上げます。

コメント一覧

  1. なかもと より:

    Unknown
    とても興味深い話題です。
    私は2人子供があり、もう望んではいませんが 出産可能年齢です。が脳梗塞を経験しています。
    もう産む気がないのでいいですが、もし産みたいのに脳梗塞になったから・・・と思う方もおられると思うんです。
    「町立大淀病院事件」も当時かなりショックでしたが、出産を考える女性には起こらないとも言えません。
    安心して出産に挑める環境を期待しております。

  2. BlackJack より:

    Mt.Fuji?
    富士山とどういう関連があるんですか?
    調べても、解りませんでした。
    お暇な時で、結構です。

  3. 吉村 より:

    Mt. Fuji workshopの由来
    「富士山のように日本一の治療を目指す」という意味だそうです。素晴らしいでしょう!

  4. BlackJack より:

    Unknown
    そんな意味合いが込められていたんですか。素晴らしいですね。
    興味深いのは、妊娠可能年齢の患者さんと、それ以外の患者さんで、治療方針が違ってくるのかという事す。考えた事もありませんでしたが、差があるものなんでしょうか?

  5. 吉村 より:

    妊娠中の脳卒中治療
    妊娠によって治療方針が変わることは実際にあります。例えば、放射線を用いる血管内治療は、長時間になると胎児への影響が心配になります。また通常用いられる薬剤も、胎児への影響を考慮しないといけません。
    このように妊娠中は脳卒中治療においても様々な配慮が必要となるのです。

  6. BlackJack より:

    Unknown
    ありがとうこざいました。

    妊娠中でないけど、妊娠可能年齢の方や妊娠希望な方については、治療方針に差はないということですね。考慮するのは妊娠中だけという事ですね。

  7. 吉村 より:

    挙児希望の場合も
    妊娠中だけでなく、挙児希望の場合には治療方針が変わることがあります。例えば脳の血管にステントを入れると当分の間血液さらさらの薬が必要となり、その後の妊娠や出産の際に不利になります。
    こういったことが今回の会でも話題になりました。

  8. ak-boo より:

    こんばんは
    私は現在妊娠を希望しておりますが、未破裂脳動脈瘤があり、先生がおっしゃるようにステントを入れると血小板剤を数年飲まなければならないと説明を受け、経過観察のままです。おわんのような形状の動脈瘤らしいです。
    難しい問題ですね。