Perfect Seminar


昨日は岐阜地区の循環器内科の先生方に頚動脈ステント留置術についてお話しさせて頂きました。
この会を主催されたのは岐阜大学循環器内科の西垣和彦先生です(写真参照)。西垣先生にはいつも患者さんのことで大変お世話になっています。
特別講演のもう一人は信州大学循環器内科の宮下裕介先生で、腎動脈狭窄例に対する血管内治療について素晴らしい講演をされました(写真参照)。
わたしは例によって頚動脈です。
現在、頚動脈ステント留置術(CAS)と頚動脈内膜剥離術(CEA)の比較研究の結果がいくつか報告されたので、その結果を紹介しました。CASは切らない治療で体に優しいのですが、脳梗塞を起こす率がCEAより少し高くなるため、これまでの3つの比較研究ではCEAの方が優れているという結果になったのです。
日本での最新の治療成績も集積されましたが、その結果、海外での治療成績よりやや劣るという結果になっています。
以上から、全ての症例をCASで治療するというのは、現時点では明らかに時期尚早で、もっといい治療デバイスが開発されるか、我々のようにプラーク診断で症例を選ばないとCEAと同等の結果は出ないということになります。

このようなことをお話ししましたが、やはりカテーテル治療の専門家が多いため、非常に良くご理解頂いたようで、的を得た質問も多く、うれしかったです。

貴重な機会を頂いた西垣先生はじめ循環器内科の先生方、ありがとうございました。
頚動脈狭窄症は心臓の血管や足の血管にも狭窄を伴っていることが多いため、循環器内科との連携は極めて重要です。
私たちは普段から大変お世話になっているため、これからも循環器内科の先生方の期待に応えられるよう頑張りたいと思います。

コメント一覧

  1. みお より:

    はじめまして!
    今までの記事たくさん読ませて頂きました。

    私は昨年クモ膜下で倒れ、生死をさ迷いました。。
    回復期には精神的にかなり凹みましたが奇跡的に後遺症もなく、発症四ヶ月で会社にも復帰しました。。

    私は今の主治医と出会えたから今の自分があると思っています。。たくさん支えてもらい信頼しています。。
    病気になった事は不幸な事ですが、病気になって気付いた事、得た事もたくさんありました。

    先生、毎日激務だと思いますが、頑張ってくださいね。

  2. 仲田 より:

    私の父が
    頚動脈閉塞症です。血管が70%ほど狭くなっているらしくて手術も難しいと医者に宣告されているとの事。
    たった今聞いたことですが、もって後3年と寿命宣告までされています。癌ではないと聞いてるのですがどうも詳しく分かりません。
    難しくて手術が出来ないと言われているらしいのですがこれを見て手術の可能性もゼロではないと思いました。
    何とかなればよいのですがどうしたら良いか、どこに相談したらよいか分からず困っています。

  3. 吉村 より:

    仲田さんへ
    個人的なご質問はウェブサイトの方からメール頂けますか?よろしくお願いいたします。